http://www.1968start.com/M/blog/1407agiVygotsky.htm

 

■人工知能学会誌の2014年5月号の特集「汎用人工知能(AGI)への招待」の中の

論文:「人間レベルの汎用人工知能の実現に向けた展望」(pp.241-257)の中で,

40年以上前に読んだヴィゴツキーの「思考と言語」が引用されている.

 

(注)ヴィゴツキーについては,6年前に以下のブログ(2008.3)でも取り上げた.

   私の修士論文との関連はこちらで言及済み:

    http://www.1968start.com/M/blog/old.html#0803c

 

(要約)

・発達心理学からAGIの主要テーマを導出し,数学的,生理学的,情報処理的観点から実装に必要な知見を得る.

・AGI研究の目的を一言でいえば,人間が備える広範な汎用知能を,システムとして開発し実証することである.これは黎明期の人工知能研究で想定された目標の繰返しともいえる・・・

 →★まさに,私の修士論文の研究と同じ

 

・黎明期のAI研究の第一人者として「Nils  Nilsson」が引用されているが,

 →★私の修士論文の32番目の参考文献は「N. T. Nilsson : Learning machines, 1965」だった.

 

・「AGI実現に向けた展望の作成」のために,ピアジェとヴィゴツキーに由来する二つの主流学派をAGI全体図の軸として用いる.

 

・ヴィゴツキーの理論について:

 「思考力は発話を獲得する(声に出して考える)ことから始まり,それが徐々に内面化する.」

「発達プロセスを,道具や言語,本,共有環境などの文化的産物を手にして利用の仕方を身に付けている他者との社会的相互作用の文脈で考えた.」

 →★私の修士論文で最も注目した部分でもある.

   (修士論文の参考部分)http://www.1968start.com/M/bio/olduniv/shuuron.htm#11v

↓(抜粋)

特に言語機能を外言(音声言語、コミュニケーション言語)と、内言(思考言語)の二つに分離して議論したヴィゴツキーの理論は、かなり思考の本質にせまったものと思われるので、以下、彼の理論に少し詳しく触れておく。

 

以上